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医療現場における
VRトレーニングコンテンツの可能性

(左から)
兵庫医科大学 薬学博士 参事 太田 英樹 氏
兵庫医科大学 医学部 医療クオリティマネジメント学
 医学博士 臨床講師 江口 明世 氏

兵庫医科大学 医学部 医療クオリティマネジメント学
 医学博士 准教授 高橋 敬子 氏

積木製作株式会社 CTO 小田桐 達哉
積木製作株式会社 VROX 阪野 朱音

『多職種協働チーム医療』全職種が同じ教材で学べる
医療XRトレーニングコンテンツを兵庫医科大学と積木製作で共同開発

この度積木製作では兵庫医科大学高橋氏を始めとして医療クオリティマネジメント学の方々と共に医療分野におけるXRトレーニングコンテンツを開発致しました。

本コンテンツではXR技術を活用し、兵庫医科大学の現存するナースステーションや病室をハイクオリティなCGで再現し、医療現場で起こり得る同時多発的な多重課題にどのように対処するのかをトレーニングする事ができます。

コンテンツ内のシナリオは兵庫医科大学にて医療クオリティマネジメントを始めとした様々な取り組みを専門されており、医療従事者の現場演習に関する著書も執筆されておられ、循環器内科医でもある高橋敬子氏を始めとして兵庫医科大学様に多大なるご協力をいただき制作致しました。

第一弾となる本コンテンツは今後、論文化を行う予定です。
兵庫医科大学様に本コンテンツをご活用いただき、医療現場のトレーニングにどのような効果を生むのかを検証していき、第二弾以降の開発も今後行って参ります。
第一弾のコンテンツ完成に伴い、改めて兵庫医科大学様へお伺いさせていただき、インタビューを行って参りました。

▪医療現場にXR技術を活用しようと考えられたきっかけと経緯をお話いただけますか?

(高橋 氏)

5年以上前にあるテレビ番組でXR技術が取り上げられていていたのを観たのがきっかけです。VRの他にもARやロボットを活用した事例もあり、色々と調べているうちにこのような技術が医療現場の教育に活用できるのではないかと考えていました。
それから様々なXRやロボットなどを扱うイベントに参加してみるようになり、2022年に大阪で開催されたMeetXRというイベントで積木製作さんと初めてお会いしました。
当初XR技術は、教育利用するには少しゲーム要素が強すぎるという印象があり、既に教育現場で活用しているシュミレーションマネキンや動画コンテンツを超える活用を行うには難しいのではないかとも感じていました。
しかしながら、イベントの際に積木さんが展示されていた松屋フーズ様の教育コンテンツを拝見した際にもしかしたらできるかもしれないと感じました。

医療トラブルの約70%はコミュニケーションエラーと言われています。
兵庫医科大として、『多職種協働チーム医療』を掲げ、全職種が同じ教材で学べるコンテンツを作りたいと思い、今回のプロジェクトを進める事を決断しました。

▪今回のコンテンツを活用してどのような検証を行われるのですか?

兵庫医科大学病院の事務員を含めた全職種、および兵庫医科大学の学生を対象に、本コンテンツの実施を行います。本コンテンツは「医療現場での多重課題」の学習が目的ですが、「どの課題を優先するか」という意思決定とともに、「その課題を優先した裏側に何が起こっているか」ということが学ぶためにフィードバックができる教材になっています。
意思決定のシーンが複数箇所あり、その選択によって異なる場面が展開されるシナリオになっているので、「どの職種がどのような選択をする傾向にあるのか」や「初学者(学生や臨床研修医など)と熟達者の差異」等の検証を行う予定です。

▪今後の展開についてお話いただけますか?

現在、医療業界においてもXR技術を用いた教材が開発されつつあります。しかしながら、XRを用いるよりも従来のスキル獲得訓練で十分なものや、むしろ従来の方が熟達度に優れているものもあると思います。実際のところ医療の教材は「人」であることが最良なのですが現実的には困難です。今後は現実にはないけれども知覚として体験できるXRであるからこその、患者さんの安全を守るための教材の開発に取り組みたいと考えています。

さいごに

積木製作では医療業界を始め様々な業種、業界においてのXRトレーニングの開発を今後も進めて参ります。
本コンテンツは兵庫医科大学様から許可をいただき、利用規約等にご同意いただく必要はございますが、簡単なデモを行う事が可能です。
ご興味ございましたら、以下問い合わせフォームよりお気軽にお問合せ下さい。
https://tsumikiseisaku.com/contact/

担当:積木製作株式会社 下川、小田桐、阪野

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